相続の手続きには、実は「10ヶ月」「3年」「10年」など、いくつもの期限があります。
しかも、それぞれの期限は 意味も優先度もまったく違う ため、「何から手をつければいいの?」と不安になる方がとても多いです。
私も、これまで岡山市で2,000件以上の相続相談を受けてきましたが、期限を知らなかったことで本来払わずに済んだ税や、選べたはずの手続きが選べなくなってしまったケースを何度も見てきました。
でもご安心ください。
相続にはたしかに期限がありますが、「知っておけば防げること」「優先すべき順番」がきちんとあります。
相続手続きには「複数の期限」があります
<まずはここが大事> 相続には“同時進行で動く複数の期限”がある
相続の手続きは、ひとつの期限だけを気にすればよいものではありません。
「3か月」「4か月」「10か月」「3年」「10年」など、それぞれの手続きごとにバラバラの期限が動いています。
しかも、相続が起きると同時に時計が動き出すため、放っておくと「本当は選べたはずの手続き」が選べなくなることもあります。
これは岡山市での相談でも非常に多く、「もっと早く知りたかった…」という声をよくお聞きします。
死亡後すぐに必要な手続き(死亡届・役所への手続き)
まず優先したいのは、役所に提出する「死亡届(7日以内)」や、健康保険・介護保険の資格喪失手続きです。
これらは期限が短く、提出が遅れると後の相続手続きにも影響が出るため、早めに済ませておくと安心です。
3か月以内の重要期限「相続放棄・限定承認」
相続放棄・限定承認は家庭裁判所での申し立てが必要で、期限は 死亡を知った日から3か月以内。
この期限を過ぎると、原則として「相続を承認した」とみなされ、借金などマイナスの財産まで相続してしまう可能性があります。
岡山市のご相談でも、
「親が借金をしていたことを後から知った」
というケースが少なくありません。
必要であれば、早めに専門家に相談するのが安心です。
4か月以内の手続き「準確定申告」
会社員・個人事業主に関係なく、亡くなった方が1月1日〜死亡日までに得た所得を申告する手続きが「準確定申告」です。
期限は 4か月以内。
提出先は税務署で、ご家族が代表して申告します。
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相続の不安は、一人で抱え込まなくて大丈夫です
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相続税の申告・納付期限は「10か月以内」
相続税のカウントは“死亡日から10か月”
相続税の申告期限は、被相続人(亡くなった方)の死亡日から10か月以内 と法律で定められています。
ここは「いつ知った日から」ではなく、死亡日が起点 なので注意が必要です。
岡山市でのご相談でも、
「相続税がかかると思っていなかった」
「申告が必要かどうか、誰に聞けばいいのか分からない」
という声はとても多いです。
実際、相続税がかからないと思っていたら、
・土地の評価が高かった
・生命保険が思ったより多かった
・二次相続を視野に入れると課税対象だった
などで急に申告が必要になるケースも少なくありません。
10か月以内にやるべきこと
相続税の申告には、次の手続きがセットで必要になります。
- 財産の洗い出し(不動産・預貯金・有価証券・保険など)
- 不動産の評価(路線価・固定資産税評価を基準に)
- 相続人全員での遺産分割協議
- 分割内容に基づく申告書の作成
- 税務署への申告と納付(納付も10か月以内)
専門家の手助けがないと、10か月はあっという間に過ぎてしまいます。
期限を過ぎるとどうなる?
10か月を超えると、
- 無申告加算税
- 延滞税
- 加算税による余計な負担
が発生する可能性があります。
特に相続税の延滞税は利率が高く、早ければ早いほど節税につながります。
「まだ時間があるから大丈夫」と思っていても、財産調査や評価には予想以上の時間がかかりますので、早めに動き始めることが大切です。
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相続の不安は、一人で抱え込まなくて大丈夫です
不動産・預貯金などの名義変更や相続登記の「猶予期間」
銀行口座の名義変更・解約は早めが安心
相続が発生すると、銀行口座は原則として「凍結」されます。
これは、勝手な引き出しを防ぎ、相続トラブルを避けるために必要な措置です。
ただし、凍結されると
- 生活費の引き出し
- 葬儀費用の支払い
- 公共料金の自動引き落とし
などがストップしてしまうため、早めに手続きに着手することが大切です。
銀行手続きには法律上の期限はありませんが、
必要書類の準備(遺言書・戸籍・印鑑証明など)に時間がかかる ため、実務上は放置しないほうが安心です。
岡山市のご相談でも、
「何年も手続きを放置していたら、書類が揃えられなくなった」
「相続人が高齢になり、手続きが難しくなった」
というケースを何度も見てきました。
不動産の相続登記は“3年以内”が目安
2024年から、相続登記は義務化 されました。
正式には「3年以内」に登記を行う必要があります。
相続登記をしないまま放置すると…
- 10万円以下の過料(罰金に近い行政ペナルティ)
- 将来の売却・活用・解体ができない
- 相続人が増えて収拾がつかなくなる
といったリスクが高まります。
特に岡山市は古い家・空き家が多い地域のため、
「登記をしないまま10年以上放置→誰も使えない空き家に」
という相談がとても増えています。
登記のためには、
- 相続人全員の確認
- 遺産分割協議書の作成
- 固定資産税評価証明書の取得
などの準備が必要です。
「3年あるからまだ良い」と思わず、できるだけ早めに動くことをおすすめします。
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相続の不安は、一人で抱え込まなくて大丈夫です
「遺産分割」「遺留分請求」など 有利な手続きを守るための期限
遺産分割協議に“法律上の期限はない”が、放置は危険
遺産分割協議には、実は明確な法律上の期限はありません。
しかし、期限がないからこそトラブルが起きやすい のが実務の現実です。
岡山市でもよくあるご相談として、
- 相続人同士が疎遠になり、話し合いが進まない
- 相続人の誰かが高齢になり、判断能力が低下
- 時間が経つほど「誰が何を相続したのか」が不透明に
といった問題が増えています。
特に、不動産の相続登記義務化(3年以内)が始まったことで、
遺産分割を後回しにすると 登記に間に合わない リスクが高まっています。
「いつか話し合おう」ではなく、
できるだけ早い段階で話し合いを始める のが安心です。
遺留分侵害額請求は“1年以内”
遺留分(いりゅうぶん)とは、
遺言であなたの取り分が極端に少なくされた場合でも一定割合だけ請求できる「最低限の取り分」です。
遺留分侵害額請求の期限は
侵害を知ってから1年以内
または
相続開始から10年以内
のどちらか早い方。
期限を過ぎると、どれだけ不公平な遺言でも請求できなくなります。
「遺言で家も預金も全部、兄に行くと書かれていた」
というご相談も実際にあります。
請求を検討する場合は、早めの行動が欠かせません。
生命保険の請求は“3年以内”
生命保険は「受取人固有の財産」で、相続とは別枠です。
ただし、請求期限は 3年以内。
期限を過ぎると受け取れなくなる可能性があります。
岡山市でも、
「保険証券を見つけたのが2年後だった」
「そもそも加入していたことを知らなかった」
というケースを多く見てきました。
心当たりがある場合は、
・保険証券の確認
・契約していた保険会社への問い合わせ
を早めに行いましょう。
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相続の不安は、一人で抱え込まなくて大丈夫です
期限を過ぎてしまったら──リスクと対処方法
相続放棄の期限切れ…借金まで相続してしまうことも
3か月の期限を過ぎると、原則として「相続を承認した」とみなされます。
その結果、
- 亡くなった方の借金
- 滞納していた税金
- 未払いの公共料金
など、マイナスの財産まで引き継いでしまう可能性があります。
岡山市のご相談でも、
「親の借金を亡くなって半年後に知った」
というケースは珍しくありません。
ただし、例外的に
“熟慮期間の伸長”(=3か月を延ばす申立て)
などが認められる場合もあります。
一人で悩まず、まずは専門家に確認することが大切です。
相続税の期限切れは“延滞税・加算税”の可能性
10か月を過ぎると、
- 無申告加算税
- 延滞税
が課されることがあります。
期限後でも申告は可能ですが、
申告が遅いほど税負担が大きくなる 傾向があります。
「知らなかった」「間に合わなかった」
という方も少なくないので、早めに状況を整理し、
・財産の洗い出し
・必要な評価作業
・遺産分割内容の確定
など、できるところから進めましょう。
相続登記を放置すると売却・解体ができなくなる
“相続登記の義務化(3年以内)”以降、
登記の放置には 過料(10万円以下) のリスクがあります。
さらに実務では、
- 売りたいのに名義が亡くなった人のまま
- 相続人がどんどん増えて手続きが困難に
- 空き家の管理責任だけ負担が重くなる
といった深刻な問題に発展することも珍しくありません。
岡山市は空き家が増加傾向にあるため、
「登記をしないまま10年以上放置→相続人が20人以上に増えた」
という事例も実際にあります。
期限を過ぎた時の“まずやるべきこと”リスト
期限切れの焦りを感じている方ほど、以下を順番に整えると道筋が見えてきます。
- 何の手続きが遅れているのか整理する
- 財産と相続人の確定をする(戸籍・名寄帳・預金の調査など)
- 必要書類を集める
- 税理士・司法書士など専門家に相談する
- 可能なものから順番に手続きを進める
「期限を過ぎた=もう終わり」ではありません。
状況によっては救済措置や例外が認められる可能性もあります。
まずは落ち着いて、できるところから一緒に整理していきましょう。
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相続の不安は、一人で抱え込まなくて大丈夫です
もし手続きが間に合わないなら、まず「何をすべきか」
期限のある手続きを最優先にする
相続手続きは、すべてを同時に進められる必要はありません。
でも “優先順位” を間違えると取り返しのつかない損失につながる ことがあります。
まず優先すべきなのは下記の3つです。
- 相続放棄・限定承認(3か月以内)
- 準確定申告(4か月以内)
- 相続税の申告・納付(10か月以内)
この3つは期限を過ぎると不利益が大きいため、迷った場合はここから手を付けるだけで大きく前進できます。
自分で動けない時こそ、専門家に頼るメリット
「期限が迫っているのに、どこから手をつけていいかわからない…」
そんなときこそ、専門家を頼って大丈夫です。
岡山市で相続相談を受けてきた経験から言えるのは、
早い段階で相談するほど、無駄な費用も手間も減らせる ということです。
専門家に依頼するメリットは…
- 必要書類を“最短ルート”で揃えられる
- 相続税がかかるかどうか、すぐに判断できる
- 期限に間に合うようスケジュールを組める
- 遺産分割や登記など、複数の手続きが一度に整理できる
- 間違った判断で損をするリスクを減らせる
相続は人生で何度も経験することではありません。
不安や迷いがあるときこそ、迷わず相談してほしいと思っています。
手続きを終えた後に得られる“安心”
期限に追われる相続の時期は、本当に心が疲れるものです。
でも、ひとつひとつ手続きを終えていくと、
- 将来の不安が減る
- 家族との関係がスムーズになる
- 子どもに心配をかけずに済む
- 不動産や預金が整理され、管理がラクになる
といった「安心と身軽さ」が必ず手に入ります。
大切なのは、
一人で抱え込まないこと。 間に合わないかも…と思ったら、まず相談してみること。
専門用語がわからなくても大丈夫です。
あなたのペースで、いっしょに整理していきます。
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相続の不安は、一人で抱え込まなくて大丈夫です
